到着後、予約の時間までまだ余裕があったので、6月に紫陽花を見た東慶寺に立ち寄ってみました。

葉のみ。
紫陽花の様子は
→こちら
昼食は再びの精進料理。


季節が変わり、土瓶蒸し。

冬瓜の菊花あん。

もちろん湯葉揚げ。

お食事は舞茸ご飯。
精進料理なのでお味噌汁の出汁も動物系は使用されておらず、あっさり優しいお出汁です。
奥の小皿は生麸しぐれ煮。

水菓子は柿。
味付けが繊細で、ひとつひとつ丁寧に調理されているのがよく分かります。
大変美味しく頂きました。
心も身体も綺麗になった気がします。
外を歩いていてずっと気になっていたこと。
匂う。
とても良い香りが、街中に。
匂いの主は。

金木犀。
見づらいですが小さなお花が連なっています。
芳香剤や香水の香りは苦手ですが、本物のお花の香りは嫌味がなく心地よい香り。
街の中が香るほどの匂い、金木犀の香りは濃いものだと初めて知りました。
開花期間が1週間ほどと短いそうですが運良く見られてよかった。
運良く嗅げてよかった、の方が正解かも
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先月、よほどのことがない限りは扉を開けることのない、とある場所へ。
できれば一生お世話になりたくはない、そっとしておいてほしいと願う「ポイント」を診ていただく場所。
そんなに行きづらい場所なのになぜ決心したのかと言いますと。
2年前の健康診断より「便潜血検査」で陽性が出るようになってしまったから。
この時点では目に見える出血は全くないし快食快便だし、きっと10年以上も前から自覚症状のある「アレ」のせいだろうと。
しかし再検査のお知らせが届いてしまった以上、放っておくわけにもいかないので(消化器外科の先生宛てのお手紙つき)昨年、意を決して大腸内視鏡検査を受けました。
結果、異常所見なし。
やはり昔から気になっていた「アレ」の仕業に間違いないな・・・と確信。
少しは労らなければ・・・と思い、大好きだった刺激物である香辛料を中止するも内視鏡検査からわずか数ヶ月後に事件が。
排便後の便器内が血の海に。
あ・・・これはさすがに、ちょっとヤバそう。
「アレ」がかなり悪化しちゃったかなー。
つい数ヶ月前に内視鏡を受け異常なしと診断されたばかりなので、腸の病気は考えられないという確固たる自信があり、市販の坐剤や飲み薬で様子を見ることに。
しかしその後、時間の経過とともに「うん◯」に鮮血が付着するようになり、さらに経過すると膿のようなものまでが確認できる。
そして、忘れた頃にやってくる大出血。
これが見事なほどに鮮やかな赤で便器の中をじっと見つめてしまい・・・いやいやそれよりも、これだけの量を出血してよく貧血にならなかったなと。
こんな状態になってもまだ、鮮やかな赤の正体は「アレ」で間違いないだろうと思い込んでいる。
赤黒い出血の場合は上部消化管からの出血が疑われるが、自分のは違う。
そして、もちろん今年の健康診断でも「便潜血検査」陽性。
ですよね。
これで出なかったらこの検査の意味はないですよね。
しかしこの時点ではまだ「アレ」だと思い込んでいるので(だって、内視鏡やったばかりだし)秘密の扉を開けようなどとは思っていません。
たまたま札幌駅界隈のクリニックにお世話になった時、調剤薬局の壁に貼られたポスターがふと目に止まる。
「札幌駅前 ◯◯ おなかとおしりのクリニック」
おしり・・・これは運命の出会いかも、「行け」ってことだな・・・と、やっと受診する決心がつく。
しかも薬局の名前は「みらくる薬局」。
まさにここでの出会いが「ミラクル」でした。
数日後、その扉を開けることに。
そこは大腸肛門疾患で有名な某クリニックの前院長が数年前に開業されたクリニック。
時間によっては大変混雑しております。
女性でも若い方でも入りやすい病院っぽくないオシャレなインテリアが、勇気を振り絞って扉を開けた患者の心を軽くしてくれます。
先生は患者の話をしっかり聞いてくれるし、目を見て話してくれる。
目すら合わせない医者もいますが個人的には好きではない問診票を見て、今の状況を詳しく聞かれ「うんうん、じゃあちょっと診てみようか」と、カメラのついた肛門鏡で覗いてみる。
目の前にはモニターがあるので自分の目でも確認できる。
「そうだね、内痔核はあるね」
そうか、やはり出血の正体は「ぢ」か、と一瞬ホッとしたところでしたが。
そこから少し進んだ辺りで素人の自分が見ても様子がおかしいことに気づく。
「んー、内痔核よりも直腸の炎症が気になるな・・・」と先生。
「1年前に内視鏡検査受けたのは大きな病院?異常なしって言われたんだよね?」と首を傾げる先生と看護師さん。
もしや、あれは妄想で実際は受けてなかったのか?いやいや、診断書ももらっているし間違いないよ、先生。でも、そこは大きな病院だけど担当医に対しては不信感だらけだったよ(とは言ってません)炎症がどの範囲まで広がっているのか確認しなければならないので検査をしましょうとのこと。
検査、カメラと聞いて瞬時に反応してしまったのか「内視鏡を受けた時、辛かった?」と心配する先生。
大腸全体を診る検査は1年前に受けたばかりなので、S状結腸まで進むカメラで診てみましょうと。
下行結腸までは進まないので痛みも苦しさもないとのこと。
しかも検査前の処置が必要なく、食事制限も一切なし。
前日夜にアローゼンを服用するだけで済むので腹痛もストレスも全くありません。
早めに検査を受けるよう言われ数日後に予約を。
「早めに」ということは、ちょっぴり深刻な状況が疑われるのだろうか。
この日からスマホの検索履歴が「大腸炎症」「大腸出血」「粘血便」「血便」「鮮血」「下痢」「下血」だらけに。
見た目にはいつも冷静沈着らしいのですが、頭に中はプチパニック。
数日後の検査は驚くほどに全く苦痛がなく順調に終え、その後診察室に呼ばれます。
先ほど撮影した画像を見ながら説明を受けるのですが・・・直腸が、えらいこっちゃになっておりました。
カメラが触れただけで出血するほどの炎症があり、その先は潰瘍だらけ。
この時点で潰瘍性大腸炎の疑いですが、診断を確定するために3ヶ所から組織を採取し生検に出しますとのこと。
結果が出るまで時間がかかるので2週間後に来てください、と。
な・・・長すぎる。
待ってる間に他の病気になっちゃうよ。
で、これは聞こうかどうか本当に迷った事案。
そんなこと聞くなんて恥ずかしいな・・・と、かなり迷いましたが、ええい!この際だ。
秘密のポイントも診せた仲だし聞いてしまえ!と。
「先生、実は・・・出血が始まった頃と同時期から・・・お・・・おならが・・・」
「この世のものとは思えないほどに臭いんですけど・・・」
言っちゃった。
もう、恥ずかしいことなど何もない。
もしかすると、潰瘍が関係しているかも知れないね、との優しいお言葉をいただきました。
この日から潰瘍の内服と坐剤を始めるのですが、これが非常によく効いている。
服用、挿入後すぐに効果が現れ、毎日欠かさず出血していたのがウソのようになくなった。
そもそも、この時点で病院に行けという話ですそして、強烈な悪臭を放っていた「おなら」も徐々に臭いが薄くなり、数日後には無臭に。
出血が止まったことよりもこちらの改善の方が正直驚いた。
外出時にちょっと出ちゃっても、もうバレないな1年以上付き合っていた悪臭、いとも簡単に消え去ってしまい寂しいような何だか複雑な気分。
頭もかなり、やられてます2週間後、検査の結果「潰瘍性大腸炎」との確定診断が。
現首相も患っている病気らしく、年々患者数も増えているようです。
自己の免疫が異常な働きをしてしまい、守るべき自分の腸を攻撃してしまうとか。
原因が不明で現段階では完治させる治療法が確立されておらず、症状が中等度以上の方は国の難病指定になっているそうですが、maruの場合は潰瘍が直腸のみの軽症で済んでいるので投薬を数ヶ月続けて様子をみましょうとの治療方針。
お薬で活動を抑え、寛解期を長く保つことが大切だそうです。
軽症のうちに発見できたので普段の生活での注意点もなく、食事制限もまったくなしで今まで通りの生活を続けて問題ないとのこと。

次の受診日までの1ヶ月分のお薬。
坐剤は袋からはみ出ております。
デリケートなお薬なので人目につかぬようバッグにしまい込んで持ち帰りましたとも冷所保存の左の赤い錠剤、先生にも飲み込めるかどうか聞かれるほどに大きい。
胃では消化されず大腸で溶けて成分を放出する薬剤だそうです。
その仕組みに感心してしまう。
あの時、薬局のポスターが目に止まってよかった、本当に。
何年も放っていたら大腸まで潰瘍が広がって重症化していたことでしょう。
血便が出た際には「ぢ」だと楽観視せず、早めに受診しましょう。
って、説得力ないな。
アオ子さん達のかかりつけ医は「ことりのクリニック」。
maruのかかりつけ医は「おしりのクリニック」。
みらくる薬局から始まり、不思議な運命を感じる今日この頃。
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